【ワーケーション実践者インタビュー】
小西修平氏
今回、ワーケーションを実際にされていらっしゃる方へのインタビュー取材として、
IFA(独立系金融アドバイザー)法人。株式会社ファーストパートナーズの小西修平さんに色々お聴きして来ました。
プライベートバンキング・コーディネーターとしてご活躍中の小西さんですが、ご家族と過す時間とお仕事のバランスなど、
ご自身のワーケーション体験談についてインタビューさせて頂きました。
◆小西さんはどの様なお仕事をされていらっしゃいますか?
それはワーケーションというスタイルでも行える業種なんでしょうか?
僕はプライベートバンキング・コーディネーターとして、5,000万円以上お預け頂ける
お客様の資産運用のご提案と管理をさせて頂くというお仕事をしてます。
短期での売り買いでは無く、買った後はしばらく比較的ゆったりしたスパンで保有し、
年率10%のリターンを目指して、安定安全に重点を置いた投資スタイルで資産運用させて頂いてます。
お預りする単価が高いお仕事なので、もちろん一件一件にかなりの時間をかけていますし、
その質を落とさない為にも、多くても50名のお客様を上限の目安に、じっくり向き合いお客様の立場に立った仕事を常に意識してます。
比較的安定している投資スタイルと言ってもあくまでも相場なので、想い描いたシナリオと違う方向に、
相場が動いた場合はもちろん影響が出てしまうので、そうなった時にはフォローアップやサポートが必用になってきます。
数千万円から億単位で、命の次に大切なお金を預けて頂いているお客様がお相手なので、
何かあればすぐに連絡を取ったり、クライアントのもとに訪ねて行く事も想定して、
普段から時間的な余裕を持つ様にしながら仕事をしています。
その為には、僕自身の気持ちに余裕が無いと、大切なお客様を不安にさせてしまうので、
旅先で家族との時間を楽しみ、自分自身をリセットしながら、仕事の時間をキチンと
設ける事が出来るワーケーションというライフスタイルは、僕にはピッタリやなと思います。
◆ワーケーションをされたきっかけは何ですか?
自分で何かを選択出来る環境というのは、責任もありますけど楽しいですよね。
僕も会社勤めの時にはノルマを与えられていて、それを達成する事を目標に頑張っていました。
確かに目標を達成すると達成感はありますけど、充実感はかなり低く結局疲弊していくんですよね。
それで今は会社を辞めて自分で起業し、個人事業主をやっていて改めて思うのは、
朝起きてから寝るまでの全ての時間は自分の決断で決める事ができる大切さなんですね。
それに気づいてからは、会社に勤めていた時と違って、今は休む事ひとつ取っても
罪悪感を感じる事無く、ポジティブに捉える事が出来ているし、ひとつひとつの決断が
もたらしてくれる充実感も増してきているんです。
以前の会社勤めしている頃には、何処かに遊びに行ってる時に、その余暇の時間の中で
仕事をするというイメージは全く出来なかったですけど、今はそういう柔軟な事も
自分の決断ひとつで出来るという事に気づいたのが、ワーケーションをやったきっかけのひとつですかね。
◆実際にご家族と一緒にワーケーションをされてみて、大切だなと思われた事はありますか?
僕の場合、家族がいるので、ワーケーションって言ったら家族と一緒というイメージが強いんですね。
自分が一人でリゾート地に来て、仕事をしながらバケーションを楽しんでいるというシーンは、あまり想像つかない。
そういう視点から言うと、基本的にどこもwi-fi環境は整っているでしょうけれど、その中で出来る限り
ネット回線が速いに越したことはないのですが、それよりも僕の場合は、9ヶ月になる子供がいるので、
小さな子供が遊べるような施設がホテル内にあると良いなと思いますし、
ホテル内の施設に限らず、周辺の公園や遊び場などの環境も含めて家族が楽しめる要素は大切だなと思います。
そういう意味で一緒に来ている家族への気遣いは必要だと思います。
というのもワーケーションだと、仕事だけで来ている訳でも無いので、
その辺の配慮を怠ると、仕事をしている時間帯、家族はやる事が無く
僕にほっとかされて相手にされてないと思わせてしまっては良くないですよね。
基本的に僕以外の嫁さんや子供は遊びに来ている訳ですから、
せっかく沖縄に来ても仕事ばっかりしているじゃんと思われても困る訳ですよ。
皆が充実した時間を過ごして満足する為にはバランスって大事なんですが、
そういう意味で家族も楽しめる環境まで含めて探すって難しいですよね。
前回家族で沖縄に来た時はその辺が結構大変でした。
自営業の場合、24時間365日、仕事とプライベートの境目が不明確な状態で生活しているのも事実なので、
家族で沖縄に来ていても突然電話や仕事が入る事もあるし、打合せが長引いたりする事があるじゃないですか。
僕は基本的に証券のお仕事をしているので、日中マーケットが動いている間は、どうしてもそれが気になったりします。
仕事とプライベートを完全に切り離す事は正直難しい。嫁さんはそれを理解してくれているとは思いますが、
出来る限り家族への配慮は必要やなと僕は思いました。
◆次回ワーケーションの滞在先を決める際、何をポイントにしたいと思いますか?
家族と一緒に過ごす時間、仕事の時間、自分自身もリラックスさせる時間や、
季節にもよるとは思いますが、全てを如何に満たされるかがポイントになるのでしょうね。
僕の場合、資産運用の提案と管理というのがお仕事なので、パソコンを開いて
データ管理が出来れば良いし、ネット環境的には必用な時にZOOMとかで
打合せが出来る程度の回線速度が確保できれば基本的に問題はないんですね。
それよりも僕が仕事をしている間に、奥さんや子供が充実して過ごせる環境を
軸に据えて施設を選ぶ事の方が、仕事に集中する意味でとても重要だと思います。
あと僕の場合、仕事も含めているのですが、家族は完全に旅行の感覚なので、
自分的には仕事と家族との時間のバランスを取っているつもりなんですが、
どうしても双方の感覚にはギャップがあるんですね。
その時に、家族が楽しめるお祭りやイベントとかのタイミングも計れると、
なお良いかも知れないです。
◆ワーケーションという新しい働き方は、どのような人に良い影響を与えると思いますか?
そうですね。僕が思うにやっぱ家族を大切にされている方には、ワーケーションって凄く面白いって思いますね。
家族との時間を大事にしながら仕事も両方出来るっていうのは、おいしいって言うのは変ですけど、良いとこ取りやなと思いますし、
もちろん自分をリラックスさせる時間や、一人でいる時間も大切だとは思いますが、僕の場合ひとりでワーケーションに来ても、全然面白くないと思うんですよね。
結局家族がいるから仕事が出来るっていうのもありますし、そういう意味でも家族に満足してもらえる働き方がワーケーションの良さだと思うんです。
今は、仕事一本の生き方を貫く時代でもないじゃないですか。自分の時間や家族との時間を優先する人は実際多いと思うんですよね。
そういう人達の選択肢として、ワーケーションってもっと広がれば良いのになとは正直思いますね。
ただ企業に勤めていると、ワーケーションって難しいのかなって思っていたのですが、今回のコロナの影響で会社に行けなくなったり、そもそも行く必要が無くなって来ているじゃないですか。
結局企業の方も、週の半分は在宅にしなさいみたいな方向性で動いていて、大企業の場合は号令かかると強制力ってあるので、
逆に大企業や、ITベンチャー企業といった所から、そういうライフスタイルを推奨していってくれたら良いのになとも思います。
会議の為にひとつの部屋に集まる必要も無ければ、仕事をしっかりこなしていれば、働く場所を自分で選べるってなったら、
そういうところの社員さんのクオリティーも上がると思うので、企業も社員も良い影響に繋がるんじゃないですか。
◆あなたが描く未来のライフスタイルは?
結婚や独立起業してからもずっとですけど、嫁さんの支えは僕にとって凄く大きいんですね。
自分で言うのも何ですが、良い嫁だなとつくづく思うんです。
そんな嫁さんへの感謝の気持ちというか、普段してくれている事への労いというか、
少しでもそういったものを表現したいという気持ちはありますので、
季節ごとの風景や、各地のイベントを家族で一緒に楽しみながら、ワーケーションを続けてみたいですね。
◇小西修平氏
◇株式会社ファーストパートナーズ
◇https://f-p.jp/
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