ワーケーション実践者インタビュー

神納氏

今回、ワーケーションを実際にされていらっしゃる方へのインタビュー取材として、 東京都のIT企業にて会社員として働きながら、テレワーク(リモートワーク)やワーケーションに取り組まれていらっしゃる。神納(じんのう)さんに、詳しいお話を伺いました。

神納氏


◆現在どの様なお仕事をされていますか?

東京都にあるIT企業にて、ホスティングサービス(レンタルサーバー)のWEBマーケティング担当として、SEO記事の作成や動画コンテンツのディレクション等を行なっています。 新規のお客さまに納得して購入してもらえるように、サービスについての情報を記事や動画でお伝えしています。 会社の制度として「リモートワーク」や「フルテレワーク」という選択肢があったことがきっかけで、3年前から月に4?5回程度リモートワークをしていました。 もともと「時間や場所に捉われない働き方」がしたいという想いが強くあったため、入社前からこの制度に魅力を感じていたんです。


◆リモートワークを始めたきっかけは何ですか?

会社の制度として「リモートワーク」や「フルテレワーク」という選択肢があったことがきっかけで、3年前から月に4~5回程度リモートワークをしていました。 もともと「時間や場所に捉われない働き方」がしたいという想いが強くあったため、入社前からこの制度に魅力を感じていたんです。

カフェでリモート会議中の様子


◆最近はリモートワークという働き方も注目されてますが、そんな前から取り組まれていたんですね! 実際にリモートワークをしてみて、戸惑った事はなどはありましたか?

月に数回程度だと特に困ったことはありませんでしたが、今回の新型コロナの影響で、 8ヶ月間の長期間のリモートワークになると、"小さなコミュニケーションの取りづらさ" がネックになり、仕事が捗らない壁にぶつかったことがありました。

その時に試したのは、Google Meetなどのビデオ通話ツールで、出入り自由の部屋を作り ショートミーティングを手軽且つ気負いなくできる環境を作ること。オフィス出社していた頃は、 隣の席の人に気軽に話しかけれたのが、リモートになるとそれが難しい。 チャットやメールより電話で聞いた方が早いけれど、数秒?数分のために電話やビデオミーティングを設定するのはハードルが高い...みたいなことって結構あると思うんです。

そんな時に、常に電話を繋げていると、まるで隣の席の人に話しかける感覚で気軽に相談ができる。 利便性だけではなくて、心理的な安心感にも繋がっていると思います。 とはいえ、ずっとビデオ通話を繋げておくのも気が休まらないので(笑)、 必要なときに入室して、そうでないときは退出できる「出入り自由」というところがポイントですね。


◆なるほど、リモートワークでの不便に感じていたことも、解決策を見つけながら最適化しているんですね。これまでの業務体制と比較して、 リモートワークのメリットは何だと思いますか?

なんといっても通勤時間がないことや、自分の生活に溶け込むような働き方ができる点が最大のメリットだと感じています。 例えば帰省中に空いた時間で仕事ができたり、その日の気分で「今日は屋内じゃなくて野外で仕事がしたい!」と思うことがあるんですが、 そんな時もリモートワークなら実現可能。机の上で仕事するのが捗る人もいれば、気分転換しながらのほうが捗る人もいる。 私は後者だったので、リモートワークでかなり仕事がしやすくなったと感じています。

神納氏


◆反対にリモートワークに感じるデメリットはありますか?

他部署との繋がりやコミュニケーションが取りづらいことですね。弊社は200人程度の社員数で、東京本社ではワンフロアに複数の部署が設置されているため、 フルリモートワーク前は、オープンスペースでのコミュニケーションが多い方でした。 しかし、リモートワークがメインになった今は、所属している部署以外の人とのコミュニケーションがかなり減ったと感じています。 しかし、その代わりに新しいコミュニケーションの取り方へ変化してきています。Web会議システム remo (https://remo.co/conference/) というサービスでは、 オンライン上に座席が用意されており、同じテーブル上の人と会話が出来ます。

神納氏
参照元: https://remo.co/conference/

◆リモートワークの延長線上に ”ワーケーション” がありますが、実際にワーケーションをされたことはありますか?

最近ワーケーションを少しずつ試しているところです。完全なリモートワークに切り替わってから半年以上が経つのですが、良くも悪くもリモートワークに慣れてきちゃったんですよね。 そこで “ワーケーション” という言葉を聞いて、興味が掻き立てられたのがきっかけです。


◆気分を変える、マンネリ解消のためにワーケーションを取り入れてみたということですね。具体的にはどちらでワーケーションをしたんですか?

地元である沖縄へ帰省したり、都内のホテルへ宿泊をしてワーケーションを楽しんでいます。沖縄へ帰省したときは、 那覇市のコワーキングスペースやお気に入りのカフェで大好きなスイーツを頬張りながら作業をしました。 中でもビーチで潮騒を聴きながらの作業はいつもと違うアイディアが浮かんできたりするので、 仕事が膠着状態に陥ったら、場所を変えてみるのは一つの手かもしれないですね。

神納氏

都内では、定額住み放題サービスの利用やGOTOキャンペーンを活用しながら、月に3?4回ホテルステイをしてみました。 定額住み放題サービスとは、プランによって月に数回?1ヶ月まるまるホテルステイができるサービスでノマドワーカーやバックパッカーも多く利用しているようです。 また、GOTOキャンペーンを利用してラグジュアリーホテルへの宿泊をしたりと、ご褒美+捗る環境が手に入るので一挙両得ですよね。 それとホテルだと、食事もルームサービスできたり、家事をする必要もないので仕事に集中できる気がします。

ホテルの屋上ラウンジでワーケーションの様子



◆ホテルでのステイケーションやワーケーションプランも増えていますよね! 実際にワーケーションをされてみてどうでしたか?

意外とできるものだなと(笑)非日常な空間にいると、仕事する気が起きないんじゃないかって思っていたんですが、自然と脳内もすっきりするというか、仕事に対してのマイナスな感情があまり出てこず、楽しみながら仕事ができるんですよね。 ワーケーション時は「これから仕事するぞ」と意気込まずとも、自然と脳が仕事モードに切り替わっていた割合が高かったですね。 ”日常ではない” というところがキーになっていると思っていて、旅行や運動会の日はいつもより早く起きれたり、いつもとは違うことをしてみようという思考が無意識のうちに働くのですが、ワーケーションも “楽しいこと” として脳が捉えているからこそ、仕事をする場合でも前向きな気持ちで取り組めるのではないでしょうか。


◆なるほど....!バケーションの良さを吸収して、ワークに活力を与えるのがワーケーションということなんですね! 最後になりますが、神納さんが描く未来のライフスタイルをお聴かせ下さい。

私が今住んでいる横浜と、地元沖縄での「デュアルライフ(二拠点居住)」を実現させたいです。今は、ワーケーションとして地元の沖縄へ帰省したり、都内・関東圏内でのワーケーションやステイケーションを短期間だけ掻い摘んでいる状況ですが、それを長期間へシフトさせるようなイメージですね。 横浜、沖縄それぞれの良さがあるので、その良さを最大限に活用したいと思っています。 それ以外にも、働き方という点でいうと、副業(サブの仕事)ではなく、複業(複数の仕事)をするのも主流になっていくと考えています。そのため、「挑戦できる仕事」と「好きな仕事」を両立させながら、ステップアップしていきたいなと考えています。